猫と仲良くなりたいとき、やっぱり気になるのは「この子は私に心を開いてくれているのかな」ということだと思います。猫と人の距離感は猫によって違うので、余計に読み取りにくいですよね。
私は保護猫カフェで働いていますが、その中で「この子は心を許してくれたな」とはっきり感じた2匹がいます。ここでは仮にサシャとミルクと呼びます。今日はこの2匹の話を通して、猫が心を開いたときに見せるサインを書いてみたいと思います。
最初に膝に乗ってくれたサシャ

サシャ(AI生成イメージ)
サシャはサビ柄の女の子で、穏やかで甘え上手、それでいて少しツンデレなところがある子です。撫でられるのが好きで、特に顔まわりをやさしくマッサージするようにさわられるのが好き。柔らかい毛布の上では、前足で押すようにフミフミをします。
私にとってサシャは、この仕事を始めてから初めて自分の膝に乗ってくれた猫でした。猫が自分から膝に乗ってくるのは、その場所を安心できると認めてくれた証拠だと感じています。フミフミも、子猫が母猫のお乳を押していた名残と言われていて、リラックスして甘えたい気持ちのあらわれです。サシャがそれを見せてくれたとき、この子との距離が縮まったんだなと実感しました。
人が大好きで、いたずらっ子のミルク

ミルク(AI生成イメージ)
もう1匹のミルクは白黒の子で、とにかくサシャが好き。機嫌を損ねてもサシャが近くに来ると愛情が爆発して、夢中で毛づくろいしてました。ただサシャ以外の猫は苦手で威嚇することも多かったです。喧嘩は弱かったので怪我をする前に逃げてくれてたのが救いです。
ミルクはサシャが大好き過ぎて、くっついてドヤ顔をしていることも多々ありました。ミルクの毛づくろいで、サシャのおヒゲが抜けてしまうトラブルもありました。猫のヒゲは、平衡感覚や、通れる隙間を測るために大事な部分です。
ミルクは行動が面白くて、スタッフをよく笑わせてくれる子でした。少し目を離すと、人用のトイレやスタッフルームに、隙を突いてするりと入り込んでいる事もしょっちゅう。困ったいたずらではあるのですが、それだけ人の空間に自分から入っていける、人を怖がらない子だったのだと思います。
朝の仕事の振り分けのとき、当たり前みたいな顔でミルクもスタッフルームに入ってきて、いつも皆を笑わせてくれました。トイレ掃除のときに人用のトイレに入ってきたときは、しばらく様子を見ていましたが、夏だったので冷たい質感が気に入ったのか、便器にスリスリし始めたので、急いで抱えてカフェに戻しました。
2匹は、ずっと一緒でした

里親さんの元でもずっと一緒のサシャとミルク(AI生成イメージ)
サシャとミルクは、実は子猫の頃から一緒に育った、姉弟のような夫婦関係でした。もともとは飼い主さんがいたのですが、その方が余命宣告を受けられたことをきっかけに、2匹そろってカフェにやって来ました。
お店でも2匹は人気者で、私自身、この仕事で最初に好きになったのがこの子たちでした。そして現在はサシャとミルクは里親さんが見つかり、新しいおうちで一緒に暮らしています。寂しい気持ちもありますが、2匹一緒に迎えてもらえたことが、本当にうれしかったです。
里親さんのもとへ送り出す日、サシャはカフェの外に出るのが怖くて、キャリーに入りたがりませんでした。「サシャと一緒なら何処でも大丈夫」と、ミルクが寄り添っていました。
お客さんからもスタッフからも愛されている2匹だったので、里親さんのもとで幸せになる嬉しさと同じくらい寂しくて、泣いてしまいました。
猫が心を許すサインは、派手じゃない
サシャとミルクを見ていて思うのは、猫が心を開いたサインは、決して派手ではないということです。自分から膝に乗ってくる、そばで安心してフミフミする、人のいる空間に自分から入ってくる。どれも小さなことですが、猫にとっては「あなたのそばは安心できる」という立派な意思表示です。
猫と仲良くなりたいときは、こちらから急に距離を詰めるより、その子が見せてくれる小さなサインに気づいてあげることが、いちばんの近道なのかもしれません。
※この記事は、保護猫カフェで働く中での個人的な体験と、そこで感じたことをもとに書いています。猫の性格や行動には個体差があります。

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